大腸がんの検査は「拡大内視鏡」があるクリニックで
食生活の欧米化によって「大腸がん」が増えてきています。しかし、ガンというのは遺伝子レベルの変異ですので、全てがすべて何かを食べるとガンに変異が起こるというのは証明されていないのではないかと思っています。大腸がんは早期発見が大切になるのですが、健康診断では便潜血検査を必ずやってください。そうすることで、便内の出血量から大腸がんの発症リスクを判定することができます。もしポリープがあれば早期がんになる確立も高いので、必ず大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けてください。大腸がんは「拡大内視鏡」を使用すると、表面構造から良性か悪性か、内視鏡切除ができるのか腹腔鏡手術をするのかを判断できます。もし腹腔鏡手術をするならば腸を切除しなければならず、ガンだけでなくその周辺にあるリンパ節を切除するといったリンパ節郭清をしなければならないので、手術は大がかりになってきます。胃がんよりも特に大腸がんでは拡大内視鏡の使用が有用です。昔から何か腫瘍があるとその腫瘍がどこまで深くいっているのか、「深達度」(根の深さ)というものを病理検査で調べていました。肉眼形態と拡大内視鏡をみると深達度を診断できますので、大腸のポリープや腫瘍が見つかったときには、やはり拡大内視鏡が有用です。クリニックによっては拡大内視鏡がないこともあり、再検査のために大学病院や総合病院などへ行かなければならないといった二度手間になる恐れがあります。クリニック探しをする際には「拡大内視鏡」があるかどうかは重要ですので、確認することをおすすめします。
- ちはらメディカルクリニック目黒
- 千原 直人 院長
- 目黒区/中町/祐天寺駅
- ●内視鏡内科 ●消化器外科