埼玉ドクターズ  |  病院・クリニック・歯医者・動物病院の検索サイト

147件中46~60件を表示

  • 犬・猫のけいれん発作

症状が起きたら動画撮影を!どの年齢にも起こりうる”発作”

もし、愛⽝•愛猫に発作が起きたら、”動画を撮る”ということを覚えておいてください。発作というのは、”どのようなタイミングで、どのような時間に、 どのようなことが起きたのか”というのが治療を⾏う上でとても⼤切になりま す。そのため、発作が起きたら、難しいとは思いますが、焦らず動画を撮 り、そのまま動物病院にいっていただけたらと思います。
⽝•猫ともに、発作が起きる原因は確率の⾼い順に、内蔵、⼼臓、脳の順に分かれています。原因が内臓の場合は⾎液検査を⾏い、もし⼼臓であれば聴診で⼼臓の⾳を確認し、レントゲン検査や⼼臓エコー検査を⾏います。これらの検査をしても問題がないという場合には、脳に原因があると考え、MRI検査を⾏うという流れが主な治療の流れです。発作が起きる時はご家庭であることがほとんどですので、獣医師がその症状を確認出来ません。何度もお伝 えしますが、原因特定のためにも、飼い主さんの認識と獣医師の認識を⼀致 させるという意味でも動画が⼤切になってきます。これは、発作だけでなく、どの病気も動画や写真などの客観的なデータが⼤切なので、可能であれば撮影をしていただけると治療がスムーズになると思います。 また、発作が起きた際には、緊急のものと、様⼦を⾒ることが出来るものとに分かれてきます。その判断としては、発作が起きた際に⾆の⾊を⾒ていただくことがポイントです。発作が起きて⾆の⾊が⻘紫⾊になっている場合は、”チアノーゼ=酸素が⾜りない状態”です。この症状が10秒程度で収まる場合は様⼦を⾒ていただいても⼤丈夫ですが、⻑時間続くようなら緊急性が⾼い証拠です。すぐに病院に相談してください。また、痙攣発作の場合は、10分を超えるようなものすぐに病院へ連れて⾏ってください。もし1分以内であれば様⼦を⾒てもいいと思います。
チアノーゼが起きた際は、応急処置として、カセット酸素などを吸わせるなどが効果的です。
発作は、年齢によって正確に原因を突き⽌めるということは難しいのですが、可能性として考えられる主な原因が以下の通りです。 ⽣後4ヶ⽉までは低⾎糖発作であることが多いです。⾷事を⻑時間⾷べていなかった時、痙攣発作を起こすことがあります。対処法としては、砂糖⽔を飲ませてください。 1歳弱から7歳くらいまでは脳の病気や炎症、てんかんが多い印象です。 また、10歳を超えると脳ではなく内蔵、⼼臓の病気の可能性が出てきま す。
ただ、痙攣はどの年齢にも起こりうる症状です。兎にも⾓にも、発作が起き たら、⾒守るより動画を撮ってください。10秒ほどでも⼤丈夫です。

桂⽥ 樹明 院長
ペテモ動物病院 浦和美園
桂⽥ 樹明 院長
さいたま市緑区/美園/浦和美園駅
●犬 ●猫
  • 犬・猫の椎間板ヘルニア

鍼灸・漢方で切らない治療を。摘出の手術よりも効果が高く再発時の治りも早い

椎間板ヘルニアは、椎間板が変形して脊髄を圧迫することで傷みや麻痺が出る症状です。犬はもともと狼の先天性異常みたいなところがあり、骨の関節部分は遺伝的にちょっと弱く、ミニチュアダックスなどは特に椎間板ヘルニアになりやすいんです。東洋医学的には椎間板が飛び出したとか、骨がずれているということだけではなく、気の巡りが滞ったり血流が悪くなるところに痛みが出るという考え方です。ワンちゃんは飼い主さんと密着していると、飼い主さんの影響を受けやすく、飼い主さんのストレスがワンちゃんの痛みにも繋がってくる。そこを針で気の流れを良くし、漢方などで補いながら治療するのが椎間板ヘルニアの鍼灸・漢方治療になります。椎間板を摘出する手術をすると、気血が流れる経絡も切れてしまうので、なるべく切らずに治すのが望ましいです。完全麻痺で手術しても回復が難しいと言われているような症状でも、鍼灸でかなり治るんです。私も自分でやり始めてびっくりしたくらい成果があり、針の場合は再発した際も治りが早いですよ。

瀬島 孟 院長 & 志乃 副院長
せじま動物病院
瀬島 孟 院長 & 志乃 副院長
さいたま市浦和区/高砂/浦和駅
●犬 ●猫 ●ハムスター ●フェレット ●ウサギ ●鳥 ●その他
  • 短頭種気道症候群

鼻の短いわんちゃんに多く見られる呼吸のトラブル

短頭種気道症候群は、鼻の骨が短いわんちゃんに起きやすい呼吸のトラブルです。鼻のまわりの柔らかい組織がうまく収まらず、鼻や喉の通り道が狭くなってしまうことがあります。そのため、空気の通りが悪くなって、息をするのがちょっと苦しくなってしまうのです。
わんちゃんによっては、「がぁがぁ」や「ぜぇぜぇ」といった音を立てて、一生懸命に息をしようとすることもあります。夜になると、寝ている間に呼吸が止まってしまうこともあるんです。ただ、初めのうちはわんちゃんががんばって呼吸しているので、周りが気づきにくいことがよくあります。飼い主さんも「苦しそう」ということに気づかないことがあるので、獣医師のアドバイスも大切になります。

治療としては、お鼻や喉の狭くなっているところを広げてあげる手術が一般的です。そうすることで、わんちゃんがもっとラクに呼吸できるようになります。
予防については「これをすれば安心」というものはありませんが、あえて言うなら、体重管理がとても大切です。太ってしまうと、呼吸がさらに苦しくなってしまうことがあります。また、症状が進んでしまう前に早めに対処することで、悪化を防ぐことにもつながります。
放っておくと、年単位でじわじわ進行して、最終的には呼吸の限界を迎えてしまうことも…。突然のことが起きてしまう可能性もあるので、早めのケアがとても大事です。

この病気を説明するときによく使う例えに、「ストローにタピオカが詰まっているみたいな状態です。」と言うことがあります。タピオカを取り除かないとうまく飲めないのと同じで、呼吸の通り道を塞いでいる原因を取り除いてあげることが必要なんです。

見津 友啓 院長
パティ動物病院
見津 友啓 院長
文京区/大塚/茗荷谷駅
●犬 ●猫
  • 犬の膿皮症

細菌感染で起こる犬の膿皮症は、皮膚の状態を適切に保つことで予防を

犬の膿皮症は、皮膚に赤や白色のブツブツができ、皮膚のかさぶたが付着している状態であり、夏場の犬に多くみられる症状です。黄色ブドウ球菌などによる細菌感染症の一つとして、症状の出現にはさまざまな背景が考えられます。特に、夏の高温多湿な環境で、細菌が繁殖しやすかったり、アトピーやアレルギーなどの基礎疾患を持っていたりといったことが原因です。また、フレンチブルドッグなどの犬種による特異的な要因もあります。
膿皮症になった犬は、日常生活において皮膚を痒がる仕草や、赤くなったりかさぶたが多く出ていたりといった症状が多くみられるでしょう。そのような様子があれば、まずは皮膚の細菌検査を行い、細菌の有無を確認します。細菌の繁殖がみられた場合は、適した抗生剤を処方します。ご家庭でできることとして、定期的なシャンプーの実施と消毒薬の塗布などの外用治療を組み合わせていきます。
まずは、膿皮症を予防するために、定期的なシャンプーと保湿を行い、皮膚のコンディションを保ってあげましょう。アトピーやアレルギーを持っている場合は、根本的な治療をしっかりと行い、膿皮症になることを防ぐことが大切です。

徳永 葵 主任
光が丘動物病院
徳永 葵 主任
練馬区/旭町/光が丘駅
●犬 ●猫 ●ウサギ ●ハムスター ●鳥 ●フェレット
  • 犬の乳腺腫瘍

発情前の早い段階で避妊手術、子宮卵巣の摘出が効果大

犬の乳腺腫瘍はその名のとおり乳腺にできる腫瘍、女性ホルモンの影響で発症する確率が上がります。しこりができて痛みを伴う場合もありますが、ほとんどのケースで目立つ症状がないんです。飼い主さんだとなかなか気づきにくく、病院で身体検査して初めて気づくというパターンが多いですね。腫瘍なので良性と悪性がありますが、大体半々くらいです。悪性の場合はしこりがどんどん大きくなって炎症を起こしたり、乳頭から血や膿が出てきたりします。治療方法は、基本的に手術での切除になります。悪性であれば抗がん剤などを組み合わせることもありますが、それだけだと不十分なので手術が前提になります。しこりに針を刺す細胞診検査で良性か悪性かを診ますが、切除をして病理検査をしないと正確な確定診断ができません。結果的に良性であればその切除で治療も兼ねられますし、悪性の場合もそれで終わるか拡大手術をするか、抗がん剤を使うかなど判断ができます。乳腺腫瘍の予防策としては諸説ありますが、最初の発情がくる前の早い段階で、避妊手術し子宮卵巣の摘出をしてホルモンの影響を受けないようにすることが、効果が高いですよ。

杉下 翔太 院長
動物ノ病院 かれん
杉下 翔太 院長
目黒区/中央町/学芸大学駅
●犬 ●猫
  • 犬・猫のがん

ガンの治療法は「抗がん剤」や「外科手術」だけではない?!

基本的には人も動物のガンも違いはなく、同じように進行していくものです。人間の場合は早期発見が大事だといわれていますが、動物の場合は自覚症状をうったえないのでなかなか難しいことです。ですから、「定期的な健康診断」を行うといいと思います。

人間の場合は違和感があった時点で検査することになりますが、動物は「ごはんを食べない」「吐く」「下痢をする」など酷い症状が出てから気づくので、進行していることが多く、手遅れになることが多いのです。皮膚のガンであれば早期にわかりますが、臓器のガンなどを早く見つけることは難しいでしょう。もし定期健診をして早期にわかれば、手術ができなくても「漢方薬」などで進行を出来るだけ抑えることができます。特に歳をとったら健康診断をするといいと思います。治療法も若ければ「手術」という選択肢もあるのですが、手術で取りきれないものは「再生医療」などを併用します。

普通は「外科手術」や「抗がん剤治療」「放射線療法」になります。抗がん剤は副作用がありますが、「オゾン療法」を取り入れることである程度抑えられます。またガン自体にも直接いいとされています。みなさんにぜひ知ってほしいことは、ガン治療には外科手術、抗がん剤、放射線療法以外にも「再生医療」「オゾン療法」「高濃度ビタミンC療法」「漢方薬」「鍼灸」「ヨード療法」などがあること。外科手術や抗がん剤は知られているのに、このような治療法は知られていないのです。

予防については、普段からの「食生活」が大切です。漢方薬をつかって「薬膳料理」も取り入れるといいでしょう。

佐藤 義広 院長
平成動物病院
佐藤 義広 院長
川口市/柳根町/東浦和駅
●犬 ●猫 ●ハムスター ●ウサギ ●鳥
  • 犬の肝疾患

治療から1週間しても治らない場合は、眼科専門の病院へ

『角膜潰瘍』の原因はシャンプーの刺激や、散歩中に草むらに入ったりして物理的なことで起こったり、同居同士の喧嘩やじゃれ合い、耳が痒い、皮膚が痒いといった皮膚病から発症することもあります。症状は目をしょぼしょぼさせて痛そうにして、白目結膜がとても赤くなり、不快感があるので目をこすったり、こすりつけたり、ひっかきます。多くの病院では角膜に傷があるかどうかの検査が可能で、色を染めて、目に傷があると色が残るので検査は簡単です。一般病院では角膜潰瘍の症例数も非常に多く、9割は治る病気です。しっかりと目薬を使って、自分で引っ掻くことがなくなれば、大体は治せるのです。しかしながら残りの1割は本当に治りません。多くの先生は大体治る9割のパターンを知っているので、これも治るだろうと思っていることが多く、がんばってしまいます。そこで1割程度しかないレアなケースを治すのが当院の役割になり、アプローチをしていきたいところです。治療法は点眼ですが、レアなケースについては手術が必要になります。レアなケースかどうかの見極めポイントは、1週間後に治るかどうかです。9割の角膜潰瘍は治療から1週間後には治るため、それ以降になると何か隠れている、もしくは治療が適切ではないなど何かしら原因があります。角膜潰瘍は早く治る病気であるため、少しでも治るのが遅いと思ったら1割の可能性を疑い、1.5次診療や2次診療など目の専門としたところで診てもらうことが大切です。

浅川 幸一 担当医
ピジョン動物愛護病院 どうぶつ眼科クリニック
浅川 幸一 担当医
川口市/幸町/川口駅
●犬 ●猫
  • 犬・猫の心臓病

咳や息切れ、疲れやすさに気付いたら早めの受診を

犬や猫の心臓病は、近年増加傾向にあるといわれています。犬では特に「咳」が最も気づきやすい症状で、散歩の途中で座り込む、階段を避ける、出迎えに出てこなくなるなど、日常生活の中で「疲れやすさ」や「運動を嫌がる様子」として現れることもあります。猫では呼吸が荒くなる、足が急に動かなくなるなど、心臓病に由来する血栓症状が出ることもあります。

診察では、まず聴診で心雑音を確認し、必要に応じてレントゲンや心エコーで詳しく評価します。心臓病は先天性と後天性に分かれ、犬では特に小型犬の高齢期に多い「僧帽弁閉鎖不全症」が代表的です。弁の変性や感染などが原因となり、血液が逆流して肺にうっ血が起こると、肺水腫を引き起こして命に関わることもあります。治療の多くは強心薬、血管拡張薬、利尿薬などの内科的治療で、症状の進行を抑え肺水腫を防ぐことが目的です。外科的に弁を置換する方法もありますが、費用やリスクの面から実施できる施設は限られています。

一方、猫に多いのは「肥大型心筋症」です。心筋が厚くなることで血液の流れが滞り、血栓ができやすくなります。これが肺や後肢の血管を塞ぐと、呼吸困難や強い痛み、後ろ足の麻痺を起こすこともあります。

犬猫ともに心臓病は放置すると重篤化するため、早期発見が何より重要です。心エコー検査などの診断技術は広く普及しており、適切な治療につなげることが可能になっています。日常のわずかな変化を見逃さず、早めに動物病院を受診することが、ペットの健康と生活の質を守る第一歩となります。

宮川 健治 院長
梅島動物病院
宮川 健治 院長
足立区/竹の塚/竹ノ塚駅
●犬 ●猫 ●ウサギ ●鳥 ●ハムスター ●フェレット ●は虫類
  • 犬の角膜潰瘍

角膜潰瘍は進行の早い疾患。原因と程度を見極め、早期の対応を

角膜潰瘍とは、目の表面を覆っている透明な膜「角膜」に生じる傷のことを指します。原因には、ぶつかったり、引っかいたりといった外傷性のものに加え、自身の免疫が角膜に異常をきたす免疫介在性のものなど、さまざまなタイプがあります。
角膜潰瘍は、放置すると急速に悪化することのある疾患です。特に免疫が関与するタイプでは、わずか数日で角膜が深く損傷し、視力に大きな影響が出るケースもあります。だからこそ、「傷の深さ(グレード)」や併発疾患の有無を正確に把握し、それに応じた適切な治療を選択することが極めて重要になります。
臨床の現場では、「目をショボショボさせている」「赤くなっている」「片目だけ涙が多い」など、ちょっとした仕草の違いが初期サインであることも多くあります。たとえば、肉眼では分からないような小さなゴミや異物が原因で角膜に微細な傷がつき、放置するうちに潰瘍へと進行してしまうこともあり、見た目に異常がない場合でも、専用の検査機器を用いて注意深く観察することが欠かせません。
角膜潰瘍は、早期発見・早期治療が何よりもカギとなる病気です。気づいたときには悪化していた、というケースも少なくないため、「目の様子がいつもと違う」と感じたら、迷わず動物病院を受診していただくことをお勧めします。進行の早い病気だからこそ、飼い主さんの“気づき”が治療の第一歩となります。

水石 雄三 院長
石神井公園動物病院
水石 雄三 院長
練馬区/石神井台/石神井公園駅
●犬 ●猫 ●ウサギ ●フェレット ●ハムスター ●鳥
  • 犬の甲状腺機能低下症

「最近元気がない」「毛が薄くなってきた」などの変化があれば、ぜひ病院で検査を

・甲状腺機能低下症とは?
犬の病気の中でも比較的よく見られるホルモン異常の一つが「甲状腺機能低下症」です。この病気は高齢犬での発症が多く、甲状腺という喉の付近にある小さな臓器が正常にホルモンを分泌できなくなることで発症します。甲状腺ホルモンは、全身の代謝をコントロールする重要な役割を果たしており、不足すると様々な症状が現れます。

・どんな症状が出るの?
甲状腺機能低下症の典型的な症状は、「毛が薄くなってきた」「なんとなく元気がない」「太りやすくなった」等といったものです。ほかにも様々な変化が現れることがあります。
例えば、ある8歳のトイプードルの例を挙げましょう。この子は、以前は活発でよく走り回っていたのに、最近は被毛の量が減り、体重も徐々に増えていました。飼い主さんは「歳のせいかな?」と思われていたのですが、検査をしたところ、甲状腺ホルモンの数値が低く、甲状腺機能低下症であることがわかりました。
甲状腺機能低下症の診断には血液検査が必要です。特に「T4」や「TSH」と呼ばれるホルモンの値を測定し、低下しているかどうかを確認します。確定診断には追加の検査が必要になることもあります。
治療は比較的シンプルで、不足している甲状腺ホルモンを薬で補います。先ほどのトイプードルも、毎日決まった量の甲状腺ホルモンを服用することで数週間後には元気を取り戻し、以前のように活発に動けるようになりました。

・予防や注意点
甲状腺機能低下症は主に中高齢の犬に発症しやすいとされています。もし「最近元気がない」「毛が薄くなってきた」などの変化があれば、年齢のせいと決めつけず、病院で検査を受けることをおすすめします。
適切な治療を受ければ、甲状腺機能低下症は十分にコントロールできる病気です。愛犬がいつまでも健康で元気に過ごせるよう、定期的な健康チェックを習慣にしましょう!

髙森 紀聡 院長
アニホック動物医療センター 新横浜病院
髙森 紀聡 院長
横浜市港北区/新横浜/新横浜駅
●犬 ●猫
  • 犬の耳血腫

『犬の耳血腫』は手遅れになると耳が変形したままになる!

犬の「耳血腫」は、耳に大きな血豆ができるような病気です。教科書ではよく、外耳炎を放置して耳がかゆくなり、耳を振ったりこすりつけたりして大きな血豆ができている、と書かれていることが多いのですが、実際には免疫学的な疾患です。原因は、耳には皮の袋があって真ん中には軟骨が入っているのですが、そこに異常が起こってどんどん出血が始まるためです。外的要因だと思われがちですが、自己免疫性による内的要因から起こっています。リウマチなどと同じで免疫の誤作動によるものです。治療法については、自己免疫の異常が起こって発症するのですが、インターフェロンやステロイドを使った方が治りやすい病気です。当院の治療法はインターフェロンを週1回、局所へ注入する、プレドニゾロンを内用・内服させることです。このような治療を5週間前後くらい続けていくと治ることが多いですね。従来は外科的な処置をして、耳をざっくりと切る、圧迫をする、あるいは「マットレス縫合」と呼ばれるホチキスみたいな縫い方をたくさんして耳が膨れるのを防ぐ治療方法が多かったのですが、インターフェロンのオメガを注入することによって免疫を調整したり、ステロイドを使ったり、サイトカインストーム(免疫暴走)を抑えていく方がむしろ良くなります。耳血腫は少しでも血腫が小さいうちに治すと、耳が変形せずにきれいに治ります。最初にぷくっとなった時に来ればいいのですが、大体は耳が風船のようにパンパンに膨らんでから来る方が多く、そこから治すと格闘家やボクサーの耳みたいに治った後もグニュグニュと変形してしまいます。きれいな耳のまま治したいならば、早めの治療が大切です。

井上 平太 院長
井上動物病院
井上 平太 院長
上尾市/小泉/上尾駅
●犬 ●猫 ●ハムスター ●フェレット ●ウサギ ●その他
  • 犬の歯周病

犬の歯周病は『予防できる』病気、加齢に伴い発症率増加

実際に動物病院で診ていると「歯周病」は多い印象を受けます。というのも、犬の歯周病は人と同じく加齢に伴い発症率が増加します。しかし他の病気に比べて、飼い主さんが予防できることがポイントです。歯周病の原因は歯を磨かないことにあります。歯垢が歯に蓄積されて、放置すると歯茎に炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かして、結果的に歯を失うことも……。歯肉や歯周ポケットから細菌が浸透し、腎臓や肝臓など全身に影響を与えるともいわれているため、注意が必要です。

症状は白い歯が茶色くなったり、黒っぽい焼けたような色がついたりして、歯石がついていきます。さらに口臭、よだれが出てきます。それに加えて口内炎になりやすく、強い痛みによって食欲の低下や元気がなくなるでしょう。

治療法は歯石を取ることが最も効果的です。全身麻酔をかけて歯石を取り除きます。その後は歯の表面をきれいに磨き、口腔内を徹底的に洗浄します。

予防は毎日、歯を磨いて、歯垢や歯石を付着させないことが大事です。他には口内の菌を抑えるような薬(抗生物質ではないもの)を、口の中に入れて、毎日お手入れしてあげるといいですね。

森田 研美 院長
森田動物医療センター
森田 研美 院長
川口市/坂下町/鳩ヶ谷駅
●犬 ●猫
1 PAGE 4/10 10