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柏村 琢也 院長

TAKUYA KASHIMURA

『予約不要、困ったら我慢せず、いつでも来られる』早期発見、早期治療へ、ふじみ野駅より2分

埼玉医科大学卒業。大学病院血液内科で白血病などの治療に当たった後、総合病院の内科部長として総合内科全般に携わる。 産婦人科病院での経験を経て、『オーク内科クリニック』を開院して現在に至る。 医学博士号取得。

柏村 琢也 院長

柏村 琢也 院長

オーク内科クリニック

富士見市/ふじみ野西/ふじみ野駅

  • ●内科
  • ●小児科

子どもの頃にお世話になった小児科医に憧れて医師を目指す

柏村 琢也 院長

子どもの時に病弱だったのでよく近所の小児科へ行っていました。その先生のお家の庭がゴルフ場になっていて、立派な家に住んでいるな!と思ったのです。子どもに恐怖感や威圧感を与えないように白衣を着ないで、常に子どもと同じ目線で話をしてくれる先生に憧れて医師を目指しました。実をいうと物理が好きだったので物理に関連した仕事に携わりたいなと思い、医師の道と迷った時期もあります。医学部に入って医師になった後に免疫に興味を持ち、そこから血液内科、白血病などに興味が広がったので、大学卒業後は大学病院の血液内科で白血病などの治療を専門に行っていました。医局では理想的な先生に出会い、診断するにあたって必ずエビデンスを見つけて、なぜその診断に至ったのか経緯を必ず僕らに伝え、医者の教育という点から見てもいろいろな知識をもち、疑問点を追求して、調べて答えを見つけようという姿勢があったのです。さらに患者さんにとって何がいちばん大切かを考え、原因を追究するためにある程度患者さんのプライベートにも踏み込んでいく姿勢が衝撃的で、私の医師人生に大きな影響を与えました。その後は総合病院の内科部長として総合内科全般に携わったり、産婦人科病院で内科診療を経験したりした後に『オーク内科クリニック』開院に至ります。これまで大学病院を含めて入院や外来患者をたくさん診てきて、もう少し外来診療を丁寧にやりたいなと思ったのです。町医者として僕ができることは『早く見つけてあげる、早く治療してあげることだ』と思ったことから開業に至りました。

我慢しないで早く来院してほしい。だから敢えて予約制にしない

柏村 琢也 院長

当クリニックの特徴として、予約制ではないので『困ったら我慢せずにいつでも来ていいよ』というのがコンセプトです。頑なに予約制にしない理由は、困ったときにすぐに診られるようにするためです。困ったら遠慮なく、我慢をせず来なさいと伝えています。たとえば、多くの医療機関では薬を1ヶ月分出すと、次の予約が1ヶ月後になることが多く、たとえ腹痛、頭痛など他の症状が出てすぐに診療を受けたくても、予約がなかなか取れないこともあるのではないでしょうか。当クリニックでは予約不要制度にしていることで我慢をなくし、いつでも来院することを歓迎しています。

さらに「患者さんに寄り添うこと」「一人ひとりに時間をかけること」も大切にしています。予約なしとなれば待たせてしまうこともあるので、いつもごめんなさいとお伝えしているのですが、待たせる代わりに今はあなたと僕の時間だから、遠慮なくしゃべってください、と伝えているのです。その際には一人あたり5分〜30分くらいで、患者さんの言葉を遮ることなく、言葉の中から大事なことを見つけながら、つなぎあわせて診断しています。

口コミサイトなどを見ていると、やはり待たされたことで怒ってしまう患者さんもいて、コメントを見るとあの患者さんかな?と、こちらもわかるもので、全員が100%満足するというのは難しいことだと感じます。口コミを見ることで何に対して怒っていらっしゃるのかわかるので、至らない点は反省しなければならないと思っています。

妊娠中や授乳中の母親も診察。薬の服用についても相談可能

柏村 琢也 院長

以前に産婦人科で内科診療を担当したことから、妊娠中や授乳中のお母さんの診察やアドバイスもできます。これまで専門領域でない時はお断りをしてきたのですが、授乳中、妊娠中のお母さんを診なくてはいけない状況になり、ある病院から用意された独自のマニュアルが本当に素晴らしいもので非常に勉強になったのです。たとえば授乳中のお母さんの薬について、この薬は大丈夫だけれども、これはやめましょうなど、アドバイスができるようになる貴重な経験をしました。さらにお手伝いをしていた病院のお隣にあった小児科の先生と仲良くなったことで、その後に小児科の基礎知識をいろいろと学ぶことができました。これまで内科で白血病の治療などを専門にやってきたのですが、小児科の基礎知識、産婦人科での経験が今の診療に活きています。ですから、子ども、授乳中や妊婦のお母さんも診ています。

町医者として『早く見つけて、早く治療して、方向性を見出す』

当クリニックでは『早く見つけて、早く治療して、方向性を見出すこと』を重視しています。常に患者さんにとって何がいちばん良いのかを考えながら診療しているので、専門性の高い疾患など3回以上診ても答えが出ない患者さんについては、専門医に依頼しています。やはり早期発見、早期治療はガンにとどまらず、血圧でも内科疾患でも何でも当てはまると思うのです。なぜ私がそのことにこだわるのかというと、ある白血病の患者さんを担当した経験からです。結婚間近の若い女性が白血病になり、最初はむし歯がなかなか治らないことをきっかけに他院の先生が血液検査をしたところ、大きな問題があるかもしれないから大きい病院へ行くように言われ、私が勤める病院に来たその日に骨髄検査をして、白血病だとわかりました。いろいろ治療していくうちに僕自身も感情移入してしまって、フィアンセから指輪の交換をしたいとお願いされたので、双方のご両親立ち会いの元、無菌室で行いました。そこから抗がん剤治療をして移植の治療に入ったのですが、移植して2週間で亡くなってしまったのです。心臓マッサージをしても回復せず、普通なら死後確認しましょうと上司が来て止めるのですが、それでも僕が続けているとフィアンセが「先生ありがとう……もう十分してくれました」と後ろから抱きついて言うので、涙が止まりませんでした。あの時、白血病で治療をするまでに3週間もかかり、本来ならもっと早く治療していたら、もしかしたら幸せな家庭を築いていたかもしれない……。その時に治療が難渋してしまったことで、早期治療というのがいかに大事なのかを実感しました。そのような背景から、町医者として僕ができることは、正に『早く見つけてあげる、早く治療してあげることだ』と思って、現在の診療コンセプトになっています。

今後の展望については、自分の代わりに任せられる先生を探すのも大変ですし、実際にいるのかどうかもわからないので、このクリニック1つだけでいいと思っています。医学書を読むことは趣味でもありますが、ゴールデンウィーク、夏休み、冬休みは10日くらい取って医学のアップデートもしながら今の診療スタイルを続けていきたいです。

これから受診される患者さんへ

『オーク内科クリニック』は、東武東上線「ふじみ野駅」から徒歩2分のところにあります。駅から近いこともあって、予約なしでふらりと気軽に立ち寄れるクリニックです。来るもの拒まずなので0歳から100歳まで、困ったら我慢せず、僕で良ければ来てください。できる限りの対応をしたいと思っています。

※この記事は2022年11月に取材したものです。

柏村 琢也 院長 MEMO

  • 出身地:千葉県
  • 趣味&特技:ピアノ
  • 好きな本・愛読書:井上靖
  • 好きな言葉 座右の銘:一期一会
  • 出身大学:埼玉医科大学

柏村 琢也 院長から聞いた
『伝染性単核球症』

思春期に多い病気『伝染性単核球症』とは?

日本人の98%は親が子どもにキスをするので、親の唾液を通して自然とEBウイルスに感染します。しかしながら、たまに子どもにキスをしない親もいるので、思春期、成人になるまでEBウイルスを持たないケースもあるのです。年間に数名だけ見つかるような病気ですが思春期の頃に発生することが多く、キスをきっかけになることから別名キッシングディシーズ(kissing disease)と呼ばれます。診断には立ち入った質問をする必要もあり、思春期のお子さんに彼氏ができましたか?と聞くと「できました」といい、キスをしましたか?と聞くと「しました」と答えて発覚するのです。症状は熱、喉の痛みになりますが、喉を診ると腫れて白苔(はくたい)という白い膿ができることから、子どもなら溶連菌、今ならコロナも考えられます。しかしそれらの病気と違うことは、伝染性単核球症はリンパ節がボコボコと腫れることです。話をよくお伺いして血液検査をすることで診断できるのですが、中には溶連菌であると診断されてペニシリン系の抗生剤を処方されることもあり、EBウイルスの感染症に使うと発疹が出ます。最初の診療でペニシリン系の薬を飲んでいたので、別の病院では薬疹の影響だと思い、抗アレルギー剤を出しても一向に良くならず、当院へ来院して伝染性単核球症だと発覚したケースもありました。伝染性単核球症は抗生剤が効かないので、自然治癒を待つと大体はきちんと治ります。しかし慢性的な肝炎やリンパ腫を起こしたり、脾臓(ひぞう)が腫れてぶつけたりすると破裂して命を落とすため、特に中高生くらいの男の子にはじゃれ合って脾臓をキックしないよう注意喚起をしています。

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