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小畑 正孝 院長

OBATA MASATAKA

在宅医療を必要とする患者さんを総合的に診れる在宅医でありたい。その人にとって、一番良い選択肢を提供する。

東京大学医学部卒業後、大学院にて公衆衛生学修士を取得し、臨床医から在宅医の道に進む。在宅支援の病院にて、多くの研鑽を積む。在宅医療の必要性を感じ、その人の人生を考えた診療を提供するために開業し、現在に至る。

小畑 正孝 院長

小畑 正孝 院長

大宮在宅クリニック

さいたま市大宮区/大門町/大宮駅

  • ●内科
  • ●小児科
  • ●訪問診療

幼少期の経験から医師を目指す。総合的に診療する必要がある在宅医の道へ

小畑 正孝 院長

私自身、子どもの頃から喘息持ちで、病院に通ったり入院もしたりしていました。喘息はとても苦しいですが、病院で治療を受けると良くなりますし、病院に行くと安心するという気持ちがありましたね。この経験から、医師という職業が身近になり、医師の道へと進むきっかけになりました。
私が専門としているのは在宅医であり、総合診療科です。都内で研修をしていた時、老衰による誤嚥性肺炎の繰り返しで来院される高齢者の患者さんが多くいらっしゃいました。当時は、誤嚥性肺炎になれば胃ろうを造るという対応がほとんどでした。ただ、胃ろうを造ってしまうと、今度はサポートするご家族が大変になるため、ご自宅に帰らず老人ホームに入るケースが多かったです。また、その方が住み慣れた地域ではなく遠方の老人ホームを探すこともありました。これでは、何のために治療をするのか分からない、患者さんの幸せに結びつかない治療だと感じていましたね。

在宅医療の必要性を感じて開業。高齢者医療のクオリティを上げていきたい。

小畑 正孝 院長

病院の高齢者医療では、患者さんにとって本当に良い選択ができていないのかもしれないと思ったのですが、誰も悪いわけではないという考えに至りました。このような医療を提供するしかないのは医療制度や政策に問題があると考え、臨床医を辞めて大学院で医療制度の勉強をすることにしました。勉強をしながらアルバイトをしていた一つに在宅医療がありました。そして、在宅医療では病院で見ていた患者さんの最期よりも、幸せな時間を過ごしていたことを知ったのです。当時は、そこまで在宅医療が普及しておらず、このような医療の形はこれから必要になっていくと思い在宅医として開業したという経緯があります。在宅医療は、やはり看取りという印象が強く定着しています。しかし、看取りに限らず、ご自宅でも病院とあまり変わらず、むしろより良い医療を提供できることを知っていただきたいです。そして、高齢者医療のクオリティを上げていきたいと思っています。

闇雲にお薬を処方するだけではない、その人にとって一番のメリットを考えた診療を

小畑 正孝 院長

先に述べたように、在宅医療は看取りのような終末期医療として考えられることが多いですよね。もちろん、終末期医療の役割も果たしますが、看取りよりも少し手前にいる人々も対象としています。高齢者医療には、マルチモビディティという概念があります。いわゆる、多疾患併存状態のことです。高齢者の方々は、高血圧や糖尿病、心不全、排尿障害、腰痛や膝の痛みなどの様々な疾患を持っている方が多く、このような方々は治療するために、それぞれの診療科に通院しますよね。しかし、複数の病院や診療科に通院することは大変な上に、処方される薬も増え必要以上の薬を服用しているポリファーマシー(多剤併用)の状態の方が多くいらっしゃいます。そして、ADLが下がってしまうと通院できなくなり在宅医療に切り替える方が多いのです。
当院では、在宅医療に切り替えた場合に、まずは薬を減らすことから始めます。ただ薬を処方するだけが医者の仕事ではないと思っており、ご本人にとっての一番のメリットを考えることを大切にしています。実は、薬を減らすだけで元気になる方がいらっしゃいます。服用していた薬の過量投与や相互作用による副作用が現れていただけであったり、そもそも薬の管理・服用ができていなかったり原因はさまざまです。病院の診察室ではちゃんと服用できているか確認ができませんが、在宅医療では実際にご自宅での様子がわかるので、正しい評価を行うことができます。医療費を多く使っているのにもかかわらず、お薬を減らすと元気になることは驚きですよね。

一人ひとりの年齢や人生で大事にしたいことを尊重した在宅医療を提供

最近では在宅医療のクリニックも増えてきましたが、提供する医療の質はさまざまで、医師が在宅医療の知識を学ぶ・トレーニングを受ける場所が少ないのが現状です。在宅医療を経験している医師の数が少ないため、学べる場所も少ないのです。特に高齢者医療においては、同じ疾患を持っていたとしても、若い人と同じような医療を提供することは教科書通りの診療だと言えます。たとえば、糖尿病は治療の効果を発揮し、状態が安定するまで10年は必要です。そこで、30~40代の方には厳しい食事制限やインスリン注射で血糖コントロールを行うとしても、90代の方には同じ治療は行わないでしょう。美味しい物を食べたいという場合は、その人の意志を尊重します。ただ病気を診るのではなく、その人の人生にとって何が大事なのか、メリットは何かというところを診ていきます。年齢や認知機能によっては、高齢者の方に対してもしっかりと治療の説明を行い、ご自分の治療方法や今後の経過を理解してもらっています。そして治療の選択をしていくように配慮しております。

これから受診される患者さんへ

当院では、質の高い在宅医療を提供することを大切にしております。特に、緩和ケアの質は高いと思っております。病院のカーテンで仕切られた病室で過ごすよりも、ご自宅で過ごす方が元気も出て、痛みが弱くなる方が多くいらっしゃいます。さらには、ごはんを食べられるようになる方もいますよ。痛みが緩和されて、麻酔などの鎮痛剤の量も減らせることがありますね。残された時間を幸せのために、有効的に使って欲しいと願っております。痛みを和らげながら、家族と一緒に過ごしたり好きなことをして過ごしたりできるよう、当院ではしっかりとサポートさせていただきます。
在宅医療は、看取りや寝たきりの方ばかりを対象としているわけではありません。終末期医療の最期の手段として認識されてしまう在宅医療ですが、通院ができなくなってから等の消極的な理由ではなく、複数の疾患を抱えていて通院自体が負担になっている方にはむしろ積極的に選択していただきたいです。住み慣れたご自宅の方が心地よく診療を受けられるという方が多くいらっしゃいます。まずは一度、当院へ相談していただけたらと思っております。

※上記記事は2022年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

小畑 正孝 院長 MEMO

総合内科専門医

  • 出身地:秋田県
  • 趣味・特技:水泳
  • 好きな本:あまり読まない
  • 好きな映画:あまり観ない
  • 好きな音楽やアーティスト:XJAPAN
  • 好きな場所・観光地:家
  • 好きな言葉・座右の銘:技術と正義に基づいて診療する

小畑 正孝 院長から聞いた
『パーキンソン病』

発見が遅れがちなパーキンソン病。症状に気付いたらすぐに治療を

パーキンソン病は難病指定されている疾患であり、脳のある部分のドーパミンが欠乏していることが原因で様々な症状を引き起こします。症状としては、筋固縮、動作緩慢、振戦(ふるえ)、姿勢保持障害という4大症状が特徴的です。パーキンソン病は、顕在化している方が多い疾患であり、診断されていない方もたくさんいます。発見が遅れてしまい、高齢になってからパーキンソン病だと診断を受ける人が多いと言われています。これは、診断の難しさにあります。患者さんが診察室を少し歩いただけでは、パーキンソン病かどうか分かりにくいでしょう。本人も症状を自覚していない、気にしていないという状態では、医師も発見できないことが多いです。
ただし、パーキンソン病は飲み薬がとても効くため、できるだけ早く発見して治療を行うことが大切です。ご自分で、「手が振るえる」「身体が動かしにくい」「転びやすい」といった症状にお気づきの場合は、早めに病院で診てもらうことをおすすめします。


グラフで見る『小畑 正孝 院長』のタイプ

穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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