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  • 前立腺がん

50歳を過ぎた男性は定期的にPSA検査の受診を

前立腺がんは、日本人男性の部位別罹患数がトップのがんです。数あるがんの中でも「進行するのが非常に遅いがん」として知られ、病気の兆候はPSA(前立腺腫瘍マーカー)の数値で確認することができます。このため50歳以上の男性には、定期的にPSA値をチェックすることが推奨されています。

多くの病気は「早期発見・早期治療」が大事だとされていますが、進行の遅い前立腺がんの場合は「手遅れにならないうちに」発見できれば命に関わることはまずないと言ってよいでしょう。たとえ70~80歳代で前立腺がんが見つかっても天寿を全うできる患者さんがほとんどですから、過度に怖がる必要はありません。ただし、前立腺がんの5年生存率はステージ3が100%であるのに対し、ステージ4では60%と大きく下がります。このため、50歳を過ぎた男性にはPSA値を定期的に確認することが推奨されているのです。

前立腺がんの指標となるPSA値は採血によって調べることが可能です。泌尿器科を受診する必要は特にありませんので、会社の健康診断や人間ドックを受ける際のオプションとして検査を受けることが可能です。そして検査の結果、もしもPSA値に異常がみられた場合には泌尿器科を受診していただくことになります。MRIや生検などさらに詳しい検査によって最終的な診断をつけ、必要に応じて治療を行います。

新井 学 院長
あらい泌尿器科
新井 学 院長
川口市/東川口/東川口駅
●泌尿器科 ●女性泌尿器科
  • 睡眠時無呼吸症候群

睡眠の質が低下し、仕事や生活での効率と判断力にも影響する

睡眠時無呼吸症は、就寝時に呼吸が止まることを繰り返す病気です。多くの方が、閉塞型無呼吸といって、空気の通り道が塞がる状態になります。骨格的な要素が大きく、両親がいびきをかく場合は、子供にも無呼吸がある事が多いです。肥満は大きなの危険因子で、脂肪で舌が厚くなる事、首回りが太くなる事から喉が狭くなり、無呼吸を悪化させます。無呼吸症の方の2/3に肥満があると言われていますが、一方で1/3の方は太っておらず、骨格と加齢の影響で無呼吸が出ています。睡眠時無呼吸症は自覚するのも難しく、パートナーから、もしくは旅行先で同室だった方からいびきが大きいことを指摘され、発覚するケースも多いです。男性の患者が多いですが、女性も更年期を過ぎるとホルモンの関係で無呼吸になる方も多く、70歳くらいで男女比率はほぼ同等になります。
治療法は主にふたつあり、軽症の方はマウスピースで下顎を出し、喉の奥を開かせ呼吸を改善します。重症の方はCPAPというマスク機器を装着し、呼吸の通り道がふさがらないようにします。このCPAPは副作用もなく、重症の方には最も効果的です。いびきがひどい、日中に眠気が強いという方は、受診と検査をお勧めします。睡眠の質が低下すると、生活や仕事での効率と判断力が低下します。ぜひ企業内でも検査と治療の勧奨をしてほしいところです。

楠 裕司 院長
渋谷睡眠・呼吸メディカルクリニック
楠 裕司 院長
渋谷区/宇田川町/渋谷駅
●内科 ●呼吸器内科
  • ピロリ菌感染

ピロリ菌を「除菌」すれば胃がんリスクを低減できる

ヒトの胃の内部にのみ生息するピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃炎や胃潰瘍の原因になるだけでなく、胃がんの発症にも深く関わっています。かつては井戸水や川の水を介して感染することがほとんどでしたが、上下水道が整備された現在は、家庭内における親から子への垂直感染が中心になっています。

日本で行われた調査によると、胃がん患者さんの9割以上がピロリ菌に感染していたと報告されています。こうした背景から、2013年より胃カメラによるチェックで「慢性胃炎」と診断された患者さんへのピロリ菌検査および除菌治療にも保険が適用されるようになりました。

除菌治療を行うことにより、将来的な胃がん発症のリスクを下げる効果が期待できます。治療は内服薬を服用するだけですから、胃の不調を感じた際は、慢性胃炎やピロリ菌の有無を確認するために胃カメラを受けてみることをおすすめします。除菌治療は早期に行うほど効果が高いため、若い世代の方にこそ積極的に受診していただきたいです。

柴田 淳一 院長
ジェイズ胃腸内視鏡・肛門クリニック
柴田 淳一 院長
さいたま市南区/別所/武蔵浦和駅
●胃腸内科 ●肛門科 ●消化器内科 ●内視鏡内科 ●肛門外科 ●内視鏡外科

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歯科医師から聞いた
『歯や口の病気』の対処・治療方法

  • 摂食障害[食行動障害]

食べて飲み込む行為を客観的に評価し、行動を起こすことが重要

食べて飲み込む、という行為は意識的に行っていることと無意識下で行われていることに分けることができます。目で見て食べ物を認知し、口に運び、咀嚼をする。ここまでは自分の意識で行われることです。その口に入れたものをごっくんと飲んでいく。これは、無意識下、反射として行われる動作です。口の中で食べ物を留めることはできても、喉で留めておく、ということはできませんよね。これが、反射です。摂食・嚥下障害とは、この反射の部分に問題が生じてしまうものです。例えば脳卒中などが起こって脳に障害が起こってしまった場合や、認知症が進むことでそれらの障害が起きてしまうことがあります。昨今ではここに高齢者のフレイルが関わっています。フレイルも全身のそれとオーラルフレイル、つまり、口の虚弱とがあります。年齢を経てきてだんだんと体力が落ちている傾向が出てくるのは仕方がない面もありますが、それが口腔内に及ぶことで飲み込むことが難しくなってくるのです。
何をどれだけ食べられているのか。それを数値化して評価し、その評価をもとにリハビリテーション等を行い、摂食・嚥下の機能を維持していくことが求められます。

荒木 拓道 院長
たくみ歯科クリニック
荒木 拓道 院長
上尾市/須ケ谷/羽貫駅
●歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科 ●訪問歯科診療
  • 義歯

使い心地を確かめる仮入れ歯をお使い頂くことで、自分に合った入れ歯が手に入る

自分に合った良い入れ歯を作りたいと思っても、自分に合っている入れ歯はどのようなものがいいのか本人にも分からない場合がほとんどです。入れ歯の専門医院がありますが、何十種類もある入れ歯から、見ただけで選ぶことは難しいでしょう。そこで、入れ歯に強い歯医者さんで診察してもらうことが大切です。仮の入れ歯を使いながら、手直ししたり希望を聞いて本入れ歯を設計していきます。最初から本入れ歯を作り、全く合わなかった、喋れなかったという状態にはなりません。
仮の入れ歯を作り、使い心地が分かった上で本入れ歯を作るというステップが必要です。特に入れ歯がなかなか合わないという人には重要なステップだと言えます。ほとんどの場合、1発でピッタリの入れ歯は作れないものです。どのような入れ歯がいいのか、試してみないと分かりません。口の中というのはとても敏感です。仮入れ歯から本入れ歯への2段階で進めるように、医院で作るようにご近所の歯医者さんでもしっかりと作ってもらうことで問題が解決できる場合が多いでしょう。

黒崎 俊一 院長
医療法人社団アーユス くろさき歯科
黒崎 俊一 院長
さいたま市南区/南浦和/南浦和駅
●歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科
  • 歯周病

バイオフィルムと歯周病の関係

皆さんは「バイオフィルム」という言葉を聞いたことがありますか? バイオフィルムとは、細菌のかたまりが歯の表面などに付着してできた膜のようなものです。実は、このバイオフィルムが歯周病を引き起こす大きな原因の一つなのです。

お口の中には、たくさんの種類の細菌が住んでいます。これらの細菌は、ただ単独で存在しているのではなく、互いにくっつき合って集団を形成しています。これがバイオフィルムです。お風呂場の排水溝や台所などの水回りがぬるぬるするのもバイオフィルムですね。バイオフィルムは、歯の表面だけでなく、歯と歯ぐきの境目、入れ歯、詰め物など、あらゆる場所に付着します。また、抗菌薬に対して強い耐性を持つことも知られています。そのためマウスウォッシュなどで完全に除去することは不可能と言われています。

なぜバイオフィルムが歯周病の原因になるのでしょうか。バイオフィルムの中の細菌は、歯周病の原因となる物質を作り出します。これらの物質が歯ぐきに炎症を起こし、歯周病へと進行していくのです。バイオフィルムは、歯磨きだけでは完全に取り除くことが難しく、細菌にとって安全で快適な住処となっています。そのため、バイオフィルムを放置すると、歯周病菌が増殖し、炎症が悪化しやすくなります。

バイオフィルムをコントロールすることが、歯周病予防の鍵となります。そのためには、毎日の丁寧な歯磨きが重要です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、歯と歯の間や歯周ポケットに入り込んだバイオフィルムを効果的に除去することができます。
また、歯科医院での定期的なクリーニングも大切です。専門的な器具を使ったクリーニングで、バイオフィルムを徹底的に除去し、歯周病を予防しましょう。

歯周病は、お口の中だけの問題ではありません。歯周病菌が血液中に入り込むことで、糖尿病や心臓病、肺炎などの全身疾患のリスクを高めることが知られています。お口の健康を守ることは、全身の健康を守ることにもつながります。
毎日の丁寧な歯磨きと定期的な歯科医院でのクリーニングで、バイオフィルムをコントロールし、歯周病を予防しましょう。

眞部 慶 院長
相模原まなべ歯科
眞部 慶 院長
相模原市中央区/すすきの町/相模原駅
●歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科 ●矯正歯科

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獣医師から聞いた
『動物の病気』の対処・治療方法

  • 犬の肥満細胞腫

犬猫の皮膚の腫瘍『肥満細胞腫』とは?

「肥満細胞腫」とは皮膚にできる腫瘍で、転移することもあります。病名から肥満に関係すると思う方もいるかもしれませんが肥満や生活環境などは関係なく、肥満細胞というヒスタミンを出す細胞によって、どんなワンちゃんでもネコちゃんでもかかる可能性があります。症状の幅が広く、症状がないこともあれば、赤みがあったり酷ければ吐き気がでたりすることもあります。小さい状態で見つかることもあれば、小さくても悪性度の高いケースもあり、治療は早期の摘出手術が非常に重要です。良性腫瘍と悪性腫瘍と両方あり、この手術は再発を防ぐために腫瘍を大きく切り取る必要があります。肥満細胞腫は病院へ来なければわからないものですが、ご家族が動物たちと日々触れ合うことで違和感に気づきます。特に最初はとても小さくプツッとした程度であり、元気なんだけれどちょっと皮膚が赤くて変だなというくらいのもので、その時点で気づいて手術をすれば腫瘍を取り切れることが多いのです。また顔や陰部など悪い場所にできることもありますが、小さいうちに気づければ何とかなることもあります。やはり早期発見のためにも、日頃からワンちゃんネコちゃんとのコミュニケーションは非常に大切です。このようなことは肥満細胞腫に限らず皮膚疾患のトラブルでも飼い主さんがどのくらい触れあって、いかに早く異変に気づけるかどうかなので、腫瘍が小さいうちにご家族の方が早く気づいて病院に来ることが大切です。

堀 雄一郎 院長
ハダ動物病院
堀 雄一郎 院長
春日部市/備後西/一ノ割駅
●犬 ●猫
  • 犬・猫の異物誤飲

リミットは3時間。胃の中に異物があれば回収可能だが、リスクはゼロではない

動物が異物を飲み込んでしまった場合、口から喉、食道を通って胃袋に落ち着きます。異物誤飲の発生からおおむね3時間以内、異物が胃の中にあることが確認できれば、異物を取り出す方法として3つの選択肢をご提案できます。

1つ目の方法は、薬剤の副作用を利用して異物を吐き出させる方法です。ごく簡単な方法のように思われるかもしれませんが、リスクがまったくないとは言えません。2つ目は内視鏡(胃カメラ)とピンセットを使って異物を取り出す方法、3つ目は実際にお腹を開いて異物を取り出す外科手術です。どちらも全身麻酔下で行うためにリスクがつきまとい、手術の場合は傷口から感染する恐れもあります。つまり、いずれの方法も何らかのリスクを伴うものですから「胃の中に確実に異物がある」ことを確認したうえで処置を行う必要があります。

このため異物を取り出す処置を行う前には、レントゲンやエコー(超音波)などの画像検査によって異物の有無、緊急性の有無を判断します。飲み込んだ異物の形状が鋭利なものであれば内臓を傷つける恐れがありますので、早急に外科手術をして異物を取り出す必要があるでしょう。一方で飲み込んだのがビニールやティッシュのようなものであれば、しばらく様子を見ることも一つの方法です。まずは「飲み込んだものは何か」「確実に飲み込んでいるのか」といった情報を集めることが大切になります。

飼い主様にお願いしたいのは、もし噛みちぎった破片を見つけたら受信時にお持ちいただくこと、異物誤飲が疑われる場合はためらわずに受診していただくことです。私たち獣医師はいつでも飼い主様の味方です。「飼い主様が目を離したせい」などと責めることは決してありませんので、大切な家族のためにもできるだけ早期の受診をおすすめします。

吉田 一万 院長
シーズ動物病院
吉田 一万 院長
朝霞市/根岸台/朝霞駅
●犬 ●猫 ●ハムスター ●フェレット ●ウサギ ●鳥 ●その他
  • 犬のてんかん

発作が起きた時に動画を撮影してもらうことがキーに

「てんかん」とは、てんかん発作を起こす脳の病気です。犬にも猫にも見られるもので、神経の病気では最も多い症例と言えます。発作の特徴は、その子その子で異なります。全身がけいれんするような子もいれば、口を“くちゃくちゃ”してよだれを垂らす子や、手足がピクピクと動くようなケースもあり、タイプは様々です。発作があった場合、当院ではまず動画の撮影をお願いしています。スマートフォンが普及する以前は、飼い主さんが見た行動を言葉でお伝えしていただいていたのですが、一目でわかる動画は診断の大きな助けとなります。低血糖や中毒など、脳以外の病気が原因でてんかん発作に似た症状を起こすものもあります。それらの可能性を考慮しつつ、段階的に検査をおこない、病気を確定していくことになります。てんかんであることがわかると、抗てんかん薬というお薬を飲んでいただくことになります。しっかりと効果が認められる適切な量から始めていき、多くの場合、3ヶ月に1回以下の発作で収まってくれれば、それを維持してくことになります。発作の回数やその程度を一定の水準で抑えることができれば、てんかんのある子も一般的な子と寿命に大きな変化はないと言われています。治療はそのラインを目指していくことになり、ケースによってはお薬の種類や量を増やして対応し、また最近では大学病院などではてんかんに対する外科手術も行われるようになってきました。

溝口 俊太 院長
はとがや動物病院
溝口 俊太 院長
川口市/坂下町/鳩ヶ谷駅
●犬 ●猫
  • 犬のアロペシアX(脱毛症X)

痒くないのに毛が抜けていく

犬のアロペシアX(脱毛症X)という病気をご存知でしょうか。アロペシアXは、 毛の生え変わるサイクルが止まってしまい、痒みがないのに毛が抜けていく皮膚病のひとつです。特にポメラニアンやトイプードル、シベリアンハスキー、チワワやパピヨンなど特定の犬種で発症することが知られています。アロペシアXは、毛が生え変わるサイクルが止まってしまうことで脱毛していきます(毛周期停止)。この毛周期停止が起こる原因は、まだ明らかになっていませんが、最近の研究ではある特定の遺伝子やホルモンが関わっていることが示唆されています。
この病気は、2~4歳の若齢で発症することが多く見られます。脱毛は、首回りや太ももの裏側から徐々にはじまり、最終的には頭部と四肢以外の体全体の毛が左右対称に脱毛していきます。脱毛の進行には個体差があり、1年かけて徐々に脱毛していくこともあります。そして、毛が薄い、あるいはないので、皮膚が黒くなる、また、乾燥肌(ドライスキン)や皮膚のバリア機能低下による膿皮症を併発することもあります。
アロペシアXは原因が分かっていないため、こうすれば治るという治療法ははっきり分かっていませんが、以前より治療の選択肢の幅が広がってきています。まず、身体の中からのケアとして、サプリメントやホルモン療法が挙げられます。外からのケアとしては、入浴やブラッシング、マッサージなどで皮膚を刺激しながら、皮膚バリア機能低下を防ぐために保湿することなどで、発毛を促します。
その他の治療法として、細い針(マイクロニードル)で皮膚に刺激を与える事で細胞を活性化させ、発毛を促す療法もあります。これは痛みを伴いますので、局所/全身麻酔が必要となります。
治療は一般的に長期に渡り、ひとつの治療を2~3カ月程度試して反応がみられなければ次の治療に切り替えていきます。また、アロペシアXは、ホルモンの異常によって発症する可能性もあるため、去勢・避妊手術を行うこともあります。

吉松 憲人 院長
広尾テラス動物病院
吉松 憲人 院長
渋谷区/広尾/広尾駅
●犬 ●猫
  • AGY(メガバクテリア症)

胃がんに発展する可能性も。異常があればすぐに受診を

●胃がんに発展する可能性も。異常があればすぐに受診を
メガバクテリアと呼ばれる真菌が鳥の胃に感染する感染症です。小鳥に広く蔓延しており、繁殖されてペットショップで販売されるまでの流通ルートのどこかで感染することが多いです。飼い始めたあとに症状が出てくるので、販売前の対策は困難です。メガバクテリアに感染すると、何年かは無症状ですが、2~3年してくると吐き気が出る、食欲が落ちる、痩せるなどの症状が見られます。胃から出血すると血便が出る、さらに進行すると胃がんを発症し死に至ります。感染しているかどうかは外観からではわからないので、動物病院で検査を受け、診断を受ける必要があります。実は鳥を動物病院につれていくという発想を持たない飼い主さんはまだまだたくさんいらっしゃいますが、それによって本来の寿命を全うできていない鳥はとても多いと感じています。予防が難しい病気なので、可能であれば小鳥を購入したらできるだけ早く病院を受診し、このような病気にかかっていないかどうかを確かめるようにしてください

貝原 剛規 院長
厚木ひまわり動物病院
貝原 剛規 院長
厚木市/長谷/愛甲石田駅
●鳥 ●ウサギ ●ハムスター ●フェレット ●犬 ●猫

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