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消化器内科

この病気について3人の医師の見解があります。

医師から聞いた
脂肪肝の対処(治療)方法

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肝臓の健康を保つためには脂肪肝の予防と早期発見が重要

脂肪肝はその名の通り、肝臓に過剰な脂肪が沈着した状態を指します。肝臓に沈着する脂肪のほとんどは「中性脂肪」です。食事から摂取した脂質は小腸で脂肪酸などに分解され肝臓に送られて中性脂肪に合成されます。摂取する脂質が多くなると肝臓に中性脂肪が過剰に貯まるわけです。また余分なブドウ糖からも中性脂肪が作られるため脂肪肝の原因になります。肝臓は「沈黙の臓器」の一つで、脂肪肝ではよほどのダメージがないかぎり腹痛や黄疸などの自覚症状はありません。
原因としては、アルコールと生活習慣の乱れ(過食、運動不足)がほとんどですが、薬剤性、消化管手術後、遺伝子変異なども挙げられています。脂肪肝を放置し炎症が進むことで肝臓が硬くなってしまうと、10年後に10~20%の方が肝硬変や肝がんを発症するといわれています。また心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を起こす危険性が脂肪肝のない方の約1.6倍といわれていますので、腹部超音波検査やフィブロスキャン検査を行い初期の段階で発見することが重要です。
脂肪肝は栄養バランスを重視した食事摂取や適切な運動療法、禁酒を行うことによりほとんどの方で改善が期待できますが、摂食障害、他疾患の薬物治療、遺伝的要因などが原因の場合は通院での治療が必要になります。
健康診断や人間ドックで肝機能障害を指摘された方は、一度肝臓専門医への受診をお勧めします。

小幡 和彦 院長
さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック和光市駅前院
小幡 和彦 院長
和光市/丸山台/和光市駅
●内科 ●胃腸内科 ●内視鏡内科 ●消化器内科

甘いもの・アルコールを控え、適度な運動を心がけて

脂質異常症とは、採血で、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が高い事を言います。
脂質異常症の患者さんの大半は、超音波検査で肝臓が真っ白に見える脂肪肝です。食事療法と運動療法を組み合わせて、まずは内臓脂肪を落とす必要があります。

食事療法では、悪玉コレステロールを増やさないために、お肉であれば脂身よりも赤身を選ぶようにし、揚げ物、フライ、炒め物や、甘いものやアルコールの取り過ぎに注意しましょう。一方で、適度な運動を心がけることも大切です。ジムでトレーニングをするというより、1日30分間のウォーキングを取り入れるようにするとよいでしょう。

こうした生活習慣の改善に取り組み、それでもコレステロール値が改善されない場合は、お薬を使った治療を行うことになります。特に閉経後の女性は悪玉コレステロール値が高くなる傾向がありますので、継続的にお薬を使いながらコレステロール値を適切に管理する必要があります。健康診断などで悪玉コレステロールが139mg/dlを超えた場合は、速やかに医療機関を受診していただきたいと思います。

井本 千秋 院長
医療法人成秋会 井本医院
井本 千秋 院長
川口市/上青木/鳩ヶ谷駅
●内科 ●小児科 ●皮膚科 ●婦人科

2、30年後に悲惨な経過とならぬよう、今から注意喚起することが求められる

肝機能障害を健康診断等で指摘され、脂肪肝であることがわかるケースが大半です。一般的には高血圧や高脂血症、高尿酸血症などの生活習慣病を合併している方が多く、脂肪肝だけを診るというより、全身に気を配っていく必要があります。脂肪肝が肝硬変に移行した場合、肝機能の低下とともに、黄疸が見られたり、腹水や全身のむくみなどが表れ、合併症として食道の静脈瘤が起こりやすくなり、吐血することも珍しくありません。肝硬変が末期の状態になると、壮絶と申しましょうか、非常に辛い経過をたどることになります。そういうことにならぬよう、できるだけ早期にフォローアップをしていくことが我々には求められてきます。

辛い症状が出始めると、改善に向かうのは難しいのが現実ですが、それ以前に早期に発見し、生活習慣全般を見直したり、運動を取り入れるなどすれば、病気の進行をゆるやかなものにすることは十分に可能です。現在、40代、50代の方にとっては、2、30年後の未来を見据えての治療ということになりますが、いつまでも健康で長生きしていただくために必要なものであることを、今、ご理解いただくことが大切と認識しています。

行徳 芳則 院長
ぎょうとく内科・内視鏡クリニック(2024年5月1日開院予定)
行徳 芳則 院長
台東区/浅草橋/浅草橋駅
●内科 ●消化器内科 ●肝臓内科
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