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倉員 敏明 院長

KURAKAZU TOSHIAKI

外科医出身の眼科医。難易度の高い手術を求めて全国から患者さんが訪れる

愛媛大学卒業後、九州大学心臓外科へ入局。その後は眼科医へ転科して幅広く経験を積む。京都大学眼科教室、総合病院、医療センターなどで診療部長や副院長を経て、『くらかず眼科』を開院。メーカーと共同で手術器具や手術方法の開発、眼内レンズの研究にも携わる。

倉員 敏明 院長

倉員 敏明 院長

くらかず眼科

さいたま市見沼区/南中丸/大宮駅

  • ●眼科

変わることを恐れず外科医から眼科医へ転科

倉員 敏明 院長

若い頃にシナリオや脚本を書きたいと思って勉強をしていたのですが、ある人から「そういう職業で生きていくのは大変だから安定した職業に就いた方がいいよ」と言われました。そんな時に医師でありながら小説家として成功している「北 杜夫」という人物がいると聞いて、そういう生き方もあるのかと知りました。医師家系であったわけではないので医者というものをはっきりとわかっていたわけではないのですが、人のからだには未知の部分もあって追究したい気持ちもありました。大学卒業後は九州大学心臓外科へ入局し外科医としてある程度いろいろな手術ができるようになりました。ところが外科医を長く続けていくにつれて、今後の生き方を考えるようになったのです。特に私は患者さんの立場になって感情移入してしまうところもあって、ガンの患者さんが亡くなっていくことにだんだんと精神的に耐えられなくなっていきました。そういった点で眼科は生死にかかわらず機能に特化した医者であり、これまで外科医としての経験を活かし手術も続けられるということに大きな魅力を感じました。先生からのアドバイスなどにより外科医から眼科医に転科して今では天職だと思っています。

『くらかず眼科』開院に至った背景には、以前から小さくてもいいので開業して地域の医療に役立ちたいという気持ちがありました。そんな時に残念ながら閉業してしまった眼科クリニックさんとご縁がありまして、建物をそのまま引き継ぎました。私のポリシーは「困っている人がいるところに行くこと」です。この地域にこの病院があるからこそ地域が成り立っている。だからこそ放っておくことができませんでした。これまで来院されていたのに行き場を失って困っている患者さんを助けたいという思いと、この新しい取り組みを経験することで自分もまた少し”変われる”という思いで、『くらかず眼科』として再出発しました。

外科手術の腕の高さを目当てに近隣のみならず全国から患者が訪れる

当院の特徴は「手術に特化したクリニックであること」です。基本的には入院でしかできないような難しい症例を日帰りで行い、大学病院で断られたようなケースにも対応しています。緊急手術が必要な緑内障、白内障、網膜剥離、硝子体手術、失明しかけている方などにも対応可能です。特にコロナ禍で大きな病院だからこそ素早く動けないこともあって、大学病院から緊急手術の依頼を受けることもあります。他にも関西の先生から、関東で手術を受けるのならということで来院される患者さんや、いちばん遠い方は島根から手術に来られた方もいらっしゃいます。眼科手術を専門とする医者として何よりも嬉しいのは眼科専門の業者のご親族などから手術の依頼があることや同業の医師から手術を依頼されることです。いろいろなシチュエーションの方々を手術している病院であることが強みですね。他の病院で手術をしたけれども困っているという相談を受け、セカンドオピニオンとして来院されることもあります。

総合病院であるかのような広々とした暖かみのある院内デザイン

建物にも人間の温かみのある雰囲気を働く人達によって注ぎ込むように心がけました。というのも病院や医者に対して不信感や恐れを持つ患者さんもいらっしゃるため、病院から帰宅するときに明るくて過ごしやすく良い病院だったと思っていただけるように努めています。たとえば、少しでも快適にお待ちいただけるように天井が高く開放感あるモダンなデザインで広々とした待合室ですので、院内が密にならず一人ひとりが快適に過ごせるスペースがあるので安心です。

来院される患者さんの年齢層については高齢者が多く、目の病気自体が年齢と共に上がっていくものではあるので平均年齢は60歳くらいです。当院に通院中の患者様の多くは緑内障や白内障、網膜の病気などです。見え方がよくないといったトラブルで来院されることが多く、中にはメガネをかけても見え方が悪いという方が眼鏡店から紹介されることもあります。

診療の際には親近感ある雰囲気で話せるように心がけています。というのも患者さんが診察室へ入室するときや手術のときなど医師に対して遠慮されていることが多いと感じるためです。きちんとした治療もしながら気さくに言葉をかけて診察中は「医師と患者」と上下関係になっても、診察室を出るときには「人と人」という対等な関係に戻してから帰っていただけるよう心掛けています。「良いお年を!」「先生もね!」と声を掛け合うように!!

外来のみならずメーカーと協力し医療器具の開発にも携わる

医師以外にもう一つのライフワークとして、20年前からメーカーと共同で新たな手術器具や手術方法の開発、眼内レンズの研究に携わっています。やはり手術道具や材料にはこだわることが大切だという思いからです。幸いにも一緒につくろうよと声をかけてくれる仲間がいることや、いろいろなメーカーから声がかかって売上を伸ばしたいと相談を受けることも。人工レンズなどそれぞれに特質があるのですが誇張し過ぎたキャッチコピーやウソを言うのではなく、実際に自分で使って感じることを伝え、データ化をしてこのようなキャッチコピーなら先生や患者様たちのニーズに届くと思うよとアドバイスしています。過去に日本や世界で第一例目となったレンズを患者様に移植したこともあり、私の名前がついた道具もいくつかあったり、製品の本来の良さを知っていただいたことで競合会社と離れていた売上差が縮まって場合によっては追い抜くこともあり、面白さとやりがいを感じています。日頃の診療と同じようにみんなで力を合わせてつくりあげていくことや発表していくことが好きです。医師として開発にも携わっている人間だからこそ、当院では患者さんに安心して使用できるもの、信頼できるものを提供していきたいと思っています。

これから受診される患者さんへ

手術をすべきかどうかいろいろ悩まれることもあるかと思います。自分が迷っているときに参考にしてほしいということから、患者さんの口コミを一つの専用サロンのように使っていただいています。患者さんからはいろいろな感想を口頭でいただくので「今、僕に言ってくれたことを文章にしてもらえませんか?」と伝えていますが、これは病院の評価を上げたいわけでもなく、読んだ人が当院で手術をしてくれなくても構いません。むしろ同じ病気や症状、手術のことなどで悩んでいる患者さんたちが自分で動いてみよう、変化を求めてみようと行動を起こすきっかけになればと思っています。

※上記は2022年9月に取材したものです。

倉員 敏明 院長 MEMO

  • 出身地:広島県
  • 趣味&特技:読書・映画鑑賞・韓国ドラマ
  • 好きな本・愛読書:オールジャンル
  • 好きな映画:黒澤明監督作品
  • 好きな言葉 座右の銘:変化を恐れない
  • 好きな音楽やアーティスト:昭和歌謡
  • 好きな場所・観光地:温泉地
  • 出身大学:愛媛大学

倉員 敏明 院長から聞いた
『黄斑上膜』

『黄斑上膜』は手術が必要な病気?

黄斑上膜の原因は「特発性」と「続発性」があります。特発性は加齢によって起こり、続発性は網膜剥離などを起こした後に目に何らかの炎症があって膜ができることによって発症をします。症状は視力低下ですが、特質には「変視症」というムンクの叫びのように湾曲して見える症状があります。治療法は基本的には手術しかありません。神経の病気なので悪化したものは元には戻らず、深刻化する前に手術や治療をする必要があります。しかしながら視力が低下した状態で手術をしても戻らないことが多い病気でもあるのです。特に変視症までいくと重症度が高く視力は戻りません。視力が回復するとしても白内障と合併していて、白内障を治療したから戻るということはあります。早期発見、早期治療が大切ではありますが、医師によっても判断が分かれるところ。手術ができる医師ならば手術という選択肢もありますが、手術をしない先生であれば視力が落ちていなければいいのでは?と判断してしまうこともあるためです。黄斑上膜は手術をしてある程度進行を止めることができるので、早期手術を実施できるだけの経験やスキルを持ち、患者さんときちんとコミュニケーションを取れる病院であることが大切だと思います。最近はもっと優しい手術で早く戻れる方法もあるので、視力低下をしていないから大丈夫だと思わずに、一度は手術できる医療機関に相談して意見を聞いてみることをおすすめします。

グラフで見る『倉員 敏明 院長』のタイプ

穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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