井上 佳也 院⻑
INOUE YOSHINARI
予防接種やアレルギー疾患の知識を共有するスタッフとの連携により質の高い医療を提供
群⾺⼤学医学部を卒業後、同⼤学病院研修医、深⾕⾚⼗字病院、館林厚⽣病院、桐⽣厚⽣総合病院、済⽣会前橋病院などを経て群⾺⼤学医学部附属病院⼩児科にて勤務。アメリカのMayoClinic にて2年の研究生活を送ったのち、群⾺⼤学⼤学院⼩児⽣体防御学⼩児科にて外来医長、医局長、講師を務める。平成20年に井上こどもクリニックを開設。現在は開業医としての仕事に加えて日本外来小児科学会での活動も続けている。
井上 佳也 院⻑
井上こどもクリニック
深谷市/上野台/深谷駅
- ●小児科
⼦供の頃に抱いた”誰かの⼒になる”という気持ちが導いた医師の道
小学校の頃にシュバイツアーの伝記を読んだことがきっかけで医師という職業を意識するようになりました。オルガニストとして活躍しながらキリスト教の布教活動を行っていたシュバイツアーは、30歳から医学の道に進み、その後アフリカにわたって医療貢献に生涯をささげました。子供心に大変立派なことだと感銘を受けて、それ以来、医師という職業を強く意識するようになりました。群馬大学小児科に入局し、様々な施設の多くの人たちとのつながりのもと経験を積ませていただきましたが、医療資源の少ない地域で働きたいという気持ちは医師を志したころから持ち続けていたように思います。開業地に深谷を選んだのも開業小児科医が少ない地域であったことが大きな理由です。
事務スタッフから看護師、医師の連携を重視して患者さんへ質の⾼い医療を提供
当院では患者さんを受け入れるうえで、受付の事務スタッフ・看護師・医師への連携を大切にしています。連携をスムーズにするには小児医療に関して知識の共有が必要ですが、当クリニックでは、事務のスタッフも看護師も予防接種の意義や適切な接種時期、安全な接種方法などについて知識を共有し更新するよう努めています。スタッフは受付窓口や待合室、診察の合間などの場面で患者さんから相談を受ける機会がありますが、適宜適切なアドバイスを与えてくれているようです。また、当院の看護師はアレルギー疾患療養指導士(Clinical Allergy Instructor:CAI)という資格を全員取得しています。アレルギー疾患療養指導士は気管支喘息やアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の治療や管理に関する専門知識を有し、患者さんやご家族への指導スキルを兼ね備えたコメディカルスタッフです。CAIの資格を得るには準備が必要なため、勤務するすべての看護師がこの資格を持っているクリニックは全国的にもそれほど多くはないのではと思います。このようにスタッフ一人一人が志高く診療に携わってくれることで連携が強固になり患者さんへの質の高い医療を提供できていると自負しています。
いち早く患者さんの状態を把握し、具合の悪い⼈を⾒逃さない
当クリニックへの来院前には、Web問診への入力をお願いしています。Web問診はスマホでチャット形式に答えていただくことにより問診票が作成されるという仕組みですが、このシステムの利用により診察をする前に患者さんが当クリニックに受診する理由を知ることができることが利点だと感じています。内容によっては、診察前にスタッフから患者さんの保護者の方に電話をしたり、何日も高熱が続いているような場合には早めに来院をお願いして指先から微量採血を行って院内の機器により炎症反応をチェックしたりすることもあります。これらの対応により迅速な状況把握をして病院対応が必要な患者さんを見逃さないことを目指しています。
スギ花粉症への舌下免疫療法も行っています。2023年はスギの飛散量が多かったため、スギ花粉症の症状を訴え来院される患者さんが多かったのですが、この治療を行っている患者さんの症状は軽く体質改善を図るこの治療法の有効性を実感しました。治療の有効性を得るには3年以上の通院が必要ですが、スギ花粉症を発症するとその期間は昼間の集中力低下につながるので、自覚のあるかたはこの治療を受けることを検討していただきたいと思います。
かゆみを伴う皮膚の湿疹については、軟膏の塗り方について丁寧に説明するよう努めています。一般の方でも知っている方はおられると思いますが、軟膏を塗る量の目安として、Finger Tip Unit(FTU)という単位があります。言い換えるとテイッシュが貼りつくぐらいのテカテカとした量を塗っていただきたいということになります。軟膏の塗る量が少ないと薬の効果が落ちてしまい、いつまでも湿疹を掻把することにより皮膚の汗や汚れを刷り込む時間が長くなるため湿疹がなかなか治りません。皮膚のスキンケアや軟膏の塗り方については、CAIの資格を持っている看護師に任せることもあります。私以上に丁寧な説明が期待できるので不安な時には声をかけていただけたら幸いです。
”ドアノブコメント”を⼤切に
患者さんとのコミュニケーションで気を付けるようにしているのは、“ドアノブコメント”です。診療が終わって診察室を出ようとしていくタイミングで患者さんが振り向くようにして聞く質問を、ドアノブコメントと言います。診察室内でお互いに座って話す内容も大切ですが、ドアノブコメントは、本当に聞きたいことであることが多いため、診察室を出る間際の質問にもしっかりとお応えできるように意識しています。質問がなかったとしても、診察後の患者さんの保護者の表情をみて、「何か聞きたいことがありそうだ」、「不安がある」と感じる際には看護師が後を追うこともあります。できるだけ不安を解消して納得した状態でお帰りいただくよう心掛けています。
これから受診される患者さんへ
開業して15年が経ちました。開業医として肝に銘じているのは、地域で医療を提供することにはその地域への責任を伴っているということです。スタッフとも連携して患者さんへ不利益を生じることのないよう医療を提供していければと思っています。私は開業後も学会活動を通して知識を更新できるよう努めていますが、判断に迷うときには専門病院へ紹介することもあります。困ったことがあれば、いつでもご来院ください。スタッフとともにお待ちしております。
※上記記事は2023年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
井上 佳也 院⻑ MEMO
小児科専門医
- 出身地:埼玉県
- 趣味:読書
- 出身大学:群馬大学
井上 佳也 院⻑から聞いた
『突発性発疹』
驚くほどの不機嫌さを伴う突発性発疹
グラフで見る『井上 佳也 院⻑』のタイプ
穏やかでやさしく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかでやさしく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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井上こどもクリニック
井上 佳也 院⻑
深谷市/上野台/深谷駅
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