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松岡 滋 院長

MATSUOKA SHIGERU

愛鳥家の院長が診る『鳥の病院』(南浦和)。鳥の検査や処置はひと通り対応可

日本大学生物資源科学部獣医学科卒業後、横浜にある小鳥の動物病院で診療。その後は一般の動物病院にて幅広く経験し、2008年に「あず小鳥の診療所」を開業して現在に至る。

松岡 滋 院長

松岡 滋 院長

あず小鳥の診療所

さいたま市南区/南浦和/南浦和駅

  • ●鳥
  • ●ハムスター
  • ●ウサギ
  • ●その他

鳥が大好きという想い一心で、鳥専門のどうぶつ病院を開院 

松岡 滋 院長

幼い頃から小鳥と接することが多く、楽しいことも悲しいことも経験しました。鳥を病院に連れて行くという環境は今ほど成熟していなかったように思います。学生当時の私はそういった拙い経験から、理想的な鳥の病院がないのなら自分で作ってしまおうと考えていました。あるとき、どうやらそのためには獣医師免許が必要らしいと気付いてからはあわてて獣医学部を目指すことにしました。大学卒業後は横浜にある小鳥の動物病院で診療し、その後は一般の動物病院で犬猫を含めた幅広い動物の診療を経験して開業に必要な準備を整えました。そして2008年に地元である浦和に『あず小鳥の診療所』を開業するに至ります。

開業当初は飼い主さんが1〜2時間くらいかけて来院されることも珍しい話ではありませんでしたが、最近は埼玉県内の飼い主さんの比率が増えたかなと感じます。今でも千葉、群馬、栃木、茨城、神奈川の先生がお休みであると、県外から来院することもありますね。遠方だと新潟や福島からいらっしゃることもあります。他の動物病院がかかりつけの飼い主さんでも鳥の診断が必要なときにサポートをする機会があります。今後も必要なところで手助けしていきたいです。鳥を専門としている動物病院は昔にくらべたら増えているのかもしれませんが、わかりやすいクリニック名で開業していることで見つけてもらいやすいのかなと思っています。

鳥にまつわるひと通りの検査や処置が可能

松岡 滋 院長

当院の特徴は「鳥に必要な検査や処置はひと通りできること」です。動物病院によっては取り扱いのない検査があったり、手術ができなかったりすることもあるかもしれませんが、当院では教科書で扱うような基本的なことは全て対応できます。検査を目的に来院して、その後はかかりつけ医へ戻るという方法で受診されてもかまいません。
当院のこだわりは「治療期間や通院回数の少ない治療を目指していること」です。通院は極力せずにすませたいというご要望もあるかと思いますので、できるだけ1回の来院で終わるように努めています。飼い主さんのご要望にあわせて長期的な視野で治療計画を立てていくこともできますので、もしじっくりとした経過観察や予防に興味をもっていただけるようでしたら、それぞれ都合に合わせて異なった方法をアドバイスすることができます。

ちょっとした異変でも気軽に来てほしい

松岡 滋 院長

時として鳥は表情がわかりにくいといわれますが、飼っている人たちからすると「いつもと顔つきが違う」と気づいていることが多いように思います。皆さんが少し何か違うような気がする、という段階で私から見て大きな異常を示していることは少なくありません。早めに来てくれることが大切だと思っています。残念ながら、飼い主さんの中には繰り返し嘔吐をして止まらないなどと、明らかな症状がなければ病院へ行ってはいけないのではないかと思いこんでいる方がいらっしゃるようです。当院では早い段階で飼い主さんが気軽に来られるような雰囲気を心がけています。症状が悪化する前には気がついて、何かが起こりそうだなと思ったらすぐに来ていただけるように啓蒙していきたいですね。また、予約はしたものの雨が降っている日などは、病院へ連れていくのが億劫になる飼い主さんもいらっしゃるんです。面倒になってしまう気持ちもわかりますが、悪い状態をそのまま放置してほしくないなと願っています。早い段階で受診された方が何ともなかったとしてもご安心いただけますし、早期発見で医療費が安く済むことがあります。

問題点を根本的に解決できるようにアプローチする

診察の際は「飼い主さんの話をしっかりと聞くこと」を心がけています。環境的なエラーをきっかけとして症状のでているケースが散見されています。飼い主さんが認識をしていないからこそ起きている病気ですし、私の治療では治せない部分なので、できるだけ掘り下げて具体的に伺うようにしています。知らないことがあって当然ですので、指摘されて恥ずかしかったり、面倒に思ったとしても応えていただけると嬉しいです。また、動物の負担を考えると基本的に動物にさわる時間は短くしています。じっくりさわって診てわかることがあるのは確かですが、具合が悪く、スキンシップが苦手な動物はそれだけで消耗してしまいます。きちんと観察しているので、触診の時間が短かったとしてもがっかりしないでください。少し環境的なエラーの話に戻ります。現在は冬ですが、みなさんが部屋で過ごすとしたら室温は何度くらいが快適でしょうか?動物を留守番させるとして何度くらいに設定しますか?エアコンを切っていますか?つけっぱなしで出かけますか?実は動物を留守番させるときに、火事やイタズラなどの心配をしてエアコンを切ってしまう方もいらっしゃいます。そうすると冬なので冷え冷えの状態になって、当然ながら動物の具合が悪くなります。客観的に見れば問題のある環境にしておいて、そのことに気づいていない方もいらっしゃるのです。だからといってその環境になっていった理由を考えずに「寒いからあたためてくださいね」のひと言では一時的に問題が解決してくれるかもしれません。しかし対策が長続きせず症状が再発するなど根本的には解決してくれません。間違いに気づいてもらって自律した解決につながる、納得してもらえるようなアプローチをすることが課題といえます。薬では治せない病気がご家庭ではおきています。
犬や猫は体をつかった不満や不安のアピールが上手ですが、鳥だと受け取る側がアンテナを張っていないとなかなか意図するところに気がつけません。獣医師が治療しなくても鳥が自分自身で治癒できる部分も多分にあると思うのですが、それを踏み外すとなかなか改善できなくなってしまうので注意してほしいですね。前はこれで治ったのに、今回は治らなかったという成功体験に基づく失敗はよく聞く話です。ウサギでは、スキンシップが苦手なタイプの子は体が冷えていると気がつくまでに時間がかかります。逃げる余力がない、家族の方がさわれるようになるまで弱ってから気づくという寸法です。ちょっとした仕草やアピールに気づけないと重症化していることがあります。夏場であれば熱中症など暑さに対しても同じことがいえるので、温度管理については非常に気をつけていただきたいポイントです。

これから受診される飼い主さんへ

普段からかかりつけの獣医さんとコミュニケーションをとっておいて、病院へ来やすい環境をつくっていってほしいですね。「急に具合が悪くなって、病院へ来ることになってすみません」と仰る飼い主さんがおられるのですが、これまできちんとコミュニケーションをとってきた結果なら仕方ないことです。私は全く気にしません。けれども、もし初めて病院へいってそう言わざるを得ない状況になるとわかっているならば、普段から年に1回でもいいので検診に通ってほしいです。ワンちゃんやネコちゃんはワクチンやフィラリアなどの予防対策で年に1回は病院へ行ってコミュニケーションをとる機会があるのですが、鳥やウサギに関していうとそのような機会が全くありません。しゃべれない生き物を飼っている以上は、ある程度家族以外の第三者の目に触れる機会があった方がいいと思いますし、日頃から信頼できる獣医師をみつけてご家族を委ねることができればご安心いただけるのではないかと思います。
人間のお医者さんについては具合が悪くなってから行くことが多く、健康診断をしても病気のときには別の病院にかかることになりますよね。しかし、動物病院については基本的に一か所かかりつけ医をみつけたら、生まれた時から最期まで診てもらうことになります。そういった意味でも、鳥のかかりつけ病院を一か所つくってもらえたらと思います。



※上記記事は2023年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

松岡 滋 院長から聞いた
『鳥の膨羽』

なぜ鳥は羽を膨らませるのか?寒いだけが理由ではない

羽を膨らませている鳥は、寒がっている、低体温の状態を示しているだから温めようとしているといわれています。ここからは個人的な見解になりますが、羽を膨らませている理由には低体温以外症もあるのではないかと思っています。実際には気分が悪かったり、頭痛や腹痛があったり、体のどこかが痛いという不調がある場合でも、羽を膨らませていることはあるのではないでしょうか。ありがたいことに、みなさんは一般的な知識として「羽を膨らませている時は温めて、○○度にする」と教わっているので、温めてみたけれど治らずに病院へ来るケースが多くあります。一方でしかし、温めて様子見する期間を見誤っている方が多いとも感じています。たとえば「一週間くらい温めてみたけれど良くならない」と聞いてどう思うでしょうか?もし温めて様子見をする期間を区切らせてもらうとしたら、半日から一日です。この症状は温めても治らないのだと見切りをつけられない、様子見期間の長い気づかない方が非常に多いと感じます。来院適期は変化に気づいたときです。明日行こうではなく、今日行きましょう。

グラフで見る『松岡 滋 院長』のタイプ

どちらかというと
エネルギッシュで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
エネルギッシュで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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