角田 武也 院長への独自インタビュー

会社役員を経て、再び歯科医に復帰して「新所沢」で開業

実は歯科医だけを目指していたわけではなく、プロウインドサーファーや獣医師になろうと思っていた時期もあります。中高生のときに歯がすごく痛くて何軒か歯医者で診てもらっても治らず、父の友人でもある歯科医が一発で治してくれた経験があって、格好良いなと憧れて歯科医師を志すことに。中学時代からプロのサーファーになろうと、毎週末に叔父の車や新幹線で湘南や熱海へ行っていたのですが、大学時代には自分で運転するようになり、ある時、熱海で脱輪して困っている車を見かけて助けたところ……ドライバーは熱海にある歯科医院の院長でした。「卒業したら来いよ」と言ってくれたので、大学卒業後は熱海にある大きなグループ歯科医院で3年ほど働くことに。その後は父の会社を継ぐために、一旦は歯科医を離れて会社役員として勤務していた時期もあります。その後、ある先輩から2軒目を開業するので勤務医の院長をやらないか？というお誘いを受けて、1997年から埼玉県内にあるクリニックの勤務医として院長を務めることになりました。新規オープンに向けて準備しているうちに内装関係の方と親しくなると「開業したらどう？いい場所がある」と声をかけられたのです。私は犬が大好きなので、将来は一戸建てで犬の散歩へ行ける公園があるエリアを探していて、条件がぴったりと当てはまったのです。そして2000年、新所沢に『アイデンタルクリニック』を開業して現在に至ります。患者さんの動線や利便性を重視して路面店にこだわり、院内は高齢者が困らないように手すりを多く設置し、車椅子の患者さんも来られるようにバリアフリー対応にしています。

多角的に診断して『インフォームド・コンセント』を重視する

当クリニックでは様々な角度から診断して、『インフォームド・コンセント』を非常に大切にしています。インフォームド・コンセントを日本語に訳すと「説明と同意」です。症状や治療について丁寧に説明はしているけれど、実際には「同意」が抜けている先生が多いのです。保険治療にするのか、自費治療にするのか？といったように、本人の経済事情は関係なしに、きちんした情報や説明を伝える必要があります。また、治療に関しても良い面ばかりではなく、デメリットに関しても説明します。初診では痛みが強いケースでなければ治療をせずに、痛みの原因や今後できる治療について説明して薬だけ提供、もしくは噛み合わせの応急処置だけ行い、本格的な治療は次回から行う方針です。もし初回に説明したことを信頼してくれるならば、その後も継続して来院してほしいと思っていますが、2回目以降から来ないこともあります。来院する人の多くは今まで通っていた歯医者を疑う気持ちがあって来ているのですが、私が本当のことを伝えた時に「ありがとう」という気持ちで受け取る人と、「いや、信じられない」という気持ちで受け取る人がいます。「やはりそうだったか。でも前の先生が●●と言っていたし……」と、前の先生に疑いの気持ちがあって来院していても葛藤があると2回目からは戻ってきませんし、歯医者をあちらこちらと探し続ける人もいます。悪いところは悪いと言い、前の先生に治療してもらったところの失敗を正直におしえてくれる先生の方がいいと思いませんか。人間だから当然、失敗することもあるでしょう。そんな時に「申し訳ありませんが、うまくいかなかったのでやり直しをさせてください」とお願いして、費用をいただかないという姿勢も大事ではないでしょうか。お互いに生理的な相性も含めて、信頼できるなら通院していただくのがいいかなと思っています。

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