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杉浦 敏之 理事長

TOSHIYUKI SUGIURA

川口で60年以上、「頼ってもらえる医師」を目標に、どんな困りごとも親身に寄り添う。在宅医療をはじめ、内科から外科まで幅広く患者さんをサポート。

1988年に千葉大学医学部を卒業後、千葉県救急医療センターにて救急医療を、千葉県立舞浜病院などで外科医療の経験を積む。1996年には千葉大学大学院で医学博士号を取得。その後、大宮赤十字病院に6年間在籍し、外科副部長を務める。2003年に医療法人社団杉浦医院の院長に就任。翌年には理事長となる。先代から続く地域のかかりつけ医としての幅を広げ、院長就任当初から在宅医療にも力を入れる。現在は内科・外科のアプローチで診療を行っている。また、長年携わってきた高齢者医療の実情を綴った書籍『死ねない老人』『続・死ねない老人』を出版し、高齢者医療に潜む問題をはじめ、最後まで自分らしく生きるためのヒントを発信している。

杉浦 敏之 理事長

杉浦 敏之 理事長

杉浦医院

川口市/本町/川口駅

  • ●内科
  • ●外科
  • ●消化器内科
  • ●循環器内科

父の代から60年以上、外科診療での経験を活かして地域の皆さんをサポートする。

杉浦 敏之 理事長

当院は私の父が開業し、親子2代で60年以上にわたって地域の皆さんの健康のお手伝いをさせていただいています。父が医師だったので、その背中に憧れて自分も医師になりました。ただ、父から医師になれと言われたことはなく、むしろエンジニアなどを勧められていたほどです。父は元々軍人で、終戦後に医師になった人です。思いがけず医師の道に進むことになり、きっと苦労もあったのでしょう。そんな経緯もあって、父は私に医師を勧めなかったのかもしれません。父は昭和31年にこの土地に杉浦医院を開業しています。川口という土地は、駅前に工場が立ち並んでいましたが、今から20年ほど前に区画整備で道が広がり、マンションがひしめくビル街となりました。そのタイミングで、内科・外科・整形外科 ・耳鼻咽喉科 ・歯科など様々なクリニックを集い、”医療モール”の一員として新たなスタートを切ったのです。この医療モールを作るというのは私の強い希望で、ここに来れば悩みはほとんど解決できる、患者さんにとって便利な場所になると期待を込めました。現在は7つのクリニックが川口の皆さんの健康を 守るため、日々研鑚をつみ診療を続けています。私が理事を務める杉浦医院は歴史が長いこともあり、高齢の患者さんが中心です。中には5、60年通院してくださっている方もいらっしゃるんです。それだけ長い間、信頼し、訪れていただけることは本当に嬉しい限りです。
私は当院に入るまで、病院の外科で経験を積んできました。一方で、若い頃は救急医療の現場に憧れも持っており、救急専門の施設である・千葉県救急救命センターのセンター長をアポなしで訪ねたというエピソードがあります。今考えても何て大胆な行動だと、自分でもヒヤヒヤします。ただ、この行動が功を奏し、センター長からアドバイスをいただき、結果として希望していた外科に属しながら、委託研究生として救急施設で経験を積ませていただくことが出来ました。2年間は救急を学び、その後外科にスライドして知識を深めてきたというわけです。この間での経験はかけがえのないもので、現在の診療を支えてくれています。

『患者さんの希望を叶えたい』という思いから開業医へ。認知度の低かった”在宅医療”を模索する。

杉浦 敏之 理事長

病院勤務をしていた当時は、外科の手術といえばほとんどがガンの手術でした。患者さんは手術をして、ガンがとれてよかったと言って退院していきます。ただ、中には再発し、抗がん剤の治療をしたり再入院することもありますし、その後、症状が進んでいき病室で亡くなる方もいらっしゃいます。そのときに患者さんがよく望まれていたのが「家で最後を迎えたい」ということでした。ただ、その希望を叶えることは当時はとても難しかったのです。というのも、当時は在宅医療という制度も確立していなかったですし、在宅医療として診療を行っているドクターがほとんどいなかったんです。そのため、希望する患者さんは外泊という形で家に行き、また病院に戻ってくるというのが主でした。そんな患者さんと接する中で、「在宅医療のニーズがあるんだな」と感じ、自分がその役割を担えないかと開業を考えました。ただ、私は大学を卒業してからずっと外科の道を進んでいたので、迷いもありました。とはいえ、高齢になった開業医の父を助けたいという思いもあったので、思い切って在宅医療の世界に飛び込んだというわけです。実は私が病院を退職した日、食道ガンを患って抗がん剤・放射線治療のために入院していた患者さんも退院し、一緒に病院を出ました。この患者さんはまだ点滴をしている上、ご飯も食べられない状態だったのですが、私が訪問医療で治療を続けていくことが可能になったので退院することが出来たんです。退職の翌日には、その患者さんの家に行き、点滴処置を行っていましたね。退職を決めた時は、在宅医療の道に迷いもありましたが、実際に患者さんの家で処置をしながら、「患者さんの力になれてよかった」と心から思いました。
しかし、在宅医療に関して全くと言っていいほど知識のなかった私ですから、当初は1人きりでやっていました。そんな私を見るに見かねた訪問看護ステーションの看護師の方々が沢山アドバイスをくださいました。訪問看護師という在宅医療の大先輩の力をお借りして、在宅医療のシステムを学びんだわけです。さらに、薬局の方々など協力者が増えていき、本格的な在宅医療を始められるようになり、現在に至ります。今でこそ在宅医療・訪問看護が広まってきている印象ですが、当時はとても珍しい存在でした。でも、ニーズは大きかったので、そのニーズをいち早くキャッチして実現出来たことは本当に良かったと思いますし、当院の柱になっているなと感じています。
また、在宅医療を行なうことで気づいたことがあります。それは”死”に対する向き合い方が病院と在宅では少し異なるということです。私はガン治療に携わっていたということもあり、悲しいことですが、病院でも在宅でも患者さんの死に対面してきました。病院では患者さんを看取るときにモニターなどの動きを見ながら判断する場面が多いのですが、在宅ではそういった機械はありません。ただただ患者さんのお顔を見て看取っていきます。そうすると、悲しい気持ちはもちろんあるのですが、人は皆寿命があり、お別れを迎えるということを自然の摂理として受け入れられる気がするのです。ご自宅で最後を迎えるということが、ご本人はもちろん、ご家族にとっても良い選択になることもあるのかもしれないと実感したことが、在宅医療に力を入れ続ける原動力かもしれません。

時代のニーズをキャッチ!柔軟に対応し”患者さんに寄り添う”診療を。

杉浦 敏之 理事長

時代によって変化する患者さんのニーズをキャッチし、診療に取り込んでいく柔軟性は、医師として大切なことだと考えています。患者さんとの関わりがきっかけで取り組み始めた在宅医療は、当時まだまだ新しい医療の形でしたが、やはり多くのニーズがあったため今では当たり前のこととなりました。これと同じように、コロナ禍の今、変化するニーズに応えて新たな取り組みを始めました。それが、”オンライン診療”による発熱外来です。というのも、コロナのための発熱外来に必要性を感じていたものの、通院してくださっている高齢の患者さんや同じ医療モール内のクリニックの患者さんのことを考えると少し躊躇していたのです。オンライン診療が出来る様になり、すかさずその資格をとってスタートしました。スマートフォンなどの操作が必要なため、若い世代中心の診療にはなっていますが、少しでも地域の皆さんのニーズに応えられればと思い、診療を行っています。

医師それぞれの専門性を活かして総合的な診療を!

当院は私と副院長の田中先生を中心に、病院に勤務する非常勤の先生方で診察を行っており、それぞれの専門性を活かして外科から内科全般と幅広く診療可能です。まさに”なんでも屋”といったところでしょうか。私は救急医療の経験に加えて27年間ガン治療を中心に外科的治療に従事しています。また、循環器専門の田中先生を去年、副院長としてお招きしたことで、更に総合的なアプローチが出来るようになりました。田中先生は川口総合病院の循環器内科部長を務めていらっしゃった方なので、循環器の治療は質がとてもよく、厚くなったと感じています。彼も勉強家なので、漢方や消化器の勉強を一生懸命してくれていて嬉しい限りです。高齢の患者さんは、色々な疾患が絡み合っていらっしゃるので、田中先生のおかげで、より総合的な視野で診療することができ、大変心強い存在です。
例えば、私はもともと外科専門で、大学病院では心臓血管外科の循環器疾患にも携わっていました。その経験が高血圧を含めた循環器疾患の内科的診療に役立っています。また、糖尿病は昔は薬剤5系統ほどしかなかったものが、今はたくさん種類が増えているんです。まさにパズルのようです。そんな複雑な治療には、専門家の田中先生の力が大変心強くなるというわけなのです。こうした受け皿の広さは、患者さんに安心していただけるポイントだと考えています。

これから受診される患者さんへ

当医院は川口駅から徒歩3分、川口駅前医療モール3階の大変アクセスの良い場所にあります。医師というと少し近寄り難いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、ご安心ください。”スマイル”を大切に、話しやすい雰囲気作りを意識して診察しております。何か悩み事がありましたら一度お気軽にご相談ください。何気ない会話の中には、患者さんの悩みだけでなく、ご自身でも意識していない症状の情報が隠れていると思っています。ちょっとした悩みでも構いません。信頼関係を築きながら、一緒にその悩みを解決していきましょう。私は、”町医者=なんでも相談できる医者”だと考えています。皆さんに頼っていただくべく、日々技術をアップデートし、お待ちしております。

※この記事は2022年11月に取材したものです。

杉浦 敏之 理事長 MEMO

循環器専門医 /消化器病専門医

  • 出身地:埼玉県川口市
  • 趣味&特技:天体観測・料理・スキー・スキューバダイビング
  • 好きな映画:SF系
  • 好きな言葉 座右の銘:「少にて学べば、則ち壮にして為すことあり。壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず。」(佐藤一斎)
  • 好きな音楽やアーティスト:クラシック・Official髭男dism・サザンオールスターズ
  • 好きな場所・観光地:海
  • 出身大学:千葉大学

杉浦 敏之 理事長から聞いた
『急性虫垂炎(盲腸)』

ストレス社会に潜む、虫垂炎

虫垂炎の原因ははっきりとはわかっていないのが現状です。おそらく、過度のストレスや過労であろうと言われています。虫垂というのは腹部の右下にありますが、最初の症状としては胃の痛みなど、上腹部に痛みを訴えて来院される方が多い印象です。内臓の痛みというのは、実に不思議なもので、全く違う部位に痛みを感じることがあるのです。例えば、胆嚢炎を起こした患者さんで右肩や歯に痛みを感じるという方がいらっしゃいました。虫垂炎の場合は主に腹痛で、その痛みが今まで感じたことのない痛さで、吐き気も出てきます。そのうちに痛みは右下へ集中し、熱も上がってくるといった経過を辿ります。治療法としてはまず抗生剤を使います。医療も進歩し、良い抗生剤も出ているので、3人に2人くらいは抗生物質を点滴をして治療が終了します。ただ、この場合は根本を取り除いたわけではないので再発の可能性があります。そういう場合は手術を行います。今は全身麻酔をして腹腔鏡手術を行うことが多いと思います。とはいえ、抗生剤で抑えることができるので昔に比べて手術する頻度は少なくなったように感じます。
予防には、とにかく疲れやストレスを溜めないということが大切です。

グラフで見る『杉浦 敏之 理事長』のタイプ

穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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